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レポート
2005 ミラノサローネ特集
山田 佳一朗 : Milano Slone 2005 Report !
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昨年に続き、サローネサテリテへ出展した山田氏。自らの出展と、サローネで奮闘する日本人若手デザイナー達に焦点を当て、出展者の視点で綴ったレポートが到着。
上記写真は山田氏の出展作品「SLIDER」。3種類のパーツをスライドして組み立てるソファ。
山田 佳一朗
Kaichiro Yamada
フリーランスデザイナー
97年武蔵野美術大学インテリアデザインコース卒業。03年同研究室助手を退任。同年「ケイタイあかり展2」「山田佳一朗デザイン展 MOVING DESIGN」「デザイナーズカタログ10」等出展、GOOD DESIGN賞受賞。ピノ・コーポレーションやイデア・インターナショナルから新作が発表。
http://www.kaichidesign.com
1 山田佳一朗 2度目のサテリテ
- サテリテへの挑戦 -
2年前、6年間勤めた大学を退任し、ヨーロッパ旅行の途中でサローネに立ち寄った。そこは日本では決して感じることのできない刺激と興奮に満ちていた。特にサテリテでは、自分と歳の変わらない日本人が世界を相手にアピールし、ヨーロッパの有名プロデューサー(日本で言うところのメーカー)から商品化を決めていた。彼らに比べ、あまりに自分が不甲斐なく感じ、また限りない可能性を感じた私は、来年もここで挑戦することを決めた。
サテリテとは、サローネのメイン会場であるフィエラの9号館2階に設けられた若手デザイナーのための展示である。サッカーで言うところのU23と言った所だろうか(サテリテはunder40th だが)。およそ100ブースあり、世界中の若手デザイナーが応募する。今年はリチャード・サパーなど一流デザイナーが審査し、通った者がここで腕を競う。
Kaichiro Yamada
ブース全景
- 出展の目的 -
サテリテに出展するデザイナーの目的は様々だ。
日本の文化を表現したいと言う人、知名度を上げたいという人・・・
その中で最も多いのは、「海外プロデューサーでの商品化」ではないだろうか。
私もまた、その一人である。
昨年、私は国内外のプロデューサーから商品化依頼を頂き、結果として、その半分以上が国内で商品化が決まった。
今年はさらなる結果を求め、ミラノへと向かった。
Kaichiro Yamada
「INLAY」NCルーターで加工できる新しい組手で構成された椅子
Kaichiro Yamada
「INLAY」
- サテリテで特筆すべきこと -
サテリテにも、世界中から夥しい数のデザイナーやプロデューサー、メディアが訪れる。
しかし、私がサテリテにおいて特筆すべきは、若い力を探しているプロデューサーの数と真剣度だと考えている。本当に良いデザインなら、余計なデモンストレーションなど必要なく、黙っていても彼らから声を掛けてくる。
Kaichiro Yamada
「RIPPLE」水たまりのような滴受けを持った傘立て
Kaichiro Yamada
「SLIDER」2種類のパーツをスライドして組み立てるソファ
世界中の見本市を見たわけではないが、ミラノのそれは群を抜いていると思う。
そして、それに触れたとき、デザインとビジネスが直結する土壌があることを実感する。東京のデザインイベントでは、なかなかこれが感じられないのだ。
Kaichiro Yamada
「SLIDER」
Kaichiro Yamada
「SLIDER」
- 今年の結果は? -
期間中、昨年を上回る依頼を頂き、連休明けには国内外で打ち合わせの席を持つことになった。展示は終わったが、私のサローネはここからが本番である。
また、今回は高い製作技術が多くの人を驚かせたのも、また事実であった。
作品に素晴らしい完成度を与えてくださった製作会社の皆様に、この場をお借りして心より御礼申し上げたい。
製作協力
INLAY Second Factory・福澤製作所
SLIDER Ghuma Factory・日新木型工業
RIPPLE waazwiz
そして、様々なお手伝いを頂いたミラノ在住の建築家・猪原昌朗氏、上岡いくか氏、デザイナーの宮城良太氏にも心より感謝の意を表したい。
最後の夜に、イタリア人カメラマン・ロレンツォ氏に招待頂き、おいしい手料理をごちそうになった
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