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GRAPHIC TRIAL 2009
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植原亮輔 Uehara Ryosuke
アートディレクター
1972年北海道生まれ。ドラフト/D-BROS所属。フラワーベース「Hope forever blossoming」、「ホテルバタフライ」などの商品企画・デザインを手がける。主な仕事に、パナソニック電工バスプロジェクト「i-X」、THEATRE PRODUCTS、THEATRE MUSICA、ワコール「une nana cool」。JAGDA新人賞、東京ADC賞、NY ADC賞、ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ銀賞など受賞。 http://www.draft.jp/
トライアルに向けて
普段はモノを物質化していくようなプロダクト系の仕事が多いんです。型抜きや特殊加工を使いながら2Dから3Dへ移行するような感じが僕のスタイルになっているし、質感や立体感は僕の仕事の特徴でもあるように思います。それをグラフィック、特にオフセット印刷のような平面のなかでも実践したいとずっと考えていました。
たとえば鉛筆デッサンは鉛筆の使い方だけでたくさんの質感を表現できます。鉛筆の腹を使ってサーッとこするように描いた場合と、先端でギシギシと塗りこめた場合では密度も質感も大きく違ってきます。同じように網点の密度とパターンや、インキの微妙な性質を利用することで異なる質感をつくりだしてみたい。さらにそれを組み合わせ、視覚的トリックもうまく生かしていきたいと思います。
日常の中で、あるルールから外れた瞬間に「面白さ」や「新鮮さ」を感じるように、デザインの“新しさ・楽しさ・発見”も、ルールを外すことから始まるものだと植原氏は語っています。今回のトライアルでは、視覚表現において変化に気付く(発見)ということを、質感の違いやパターンの崩し方で表現しています。
印刷された一定のパターンの中に、インキやニスによる微妙な違いによる質感の変化があります。同じ「白」でも上に乗せるニスの種類を変えることや、白いオペークインキを刷ることで「白い紙の地色」との違いを感じます。
型押しや箔押しなどの特殊効果による、細かいものづくりに定評がある植原氏ですが、今回、オフセット印刷だけでも質感をここまで追求できたことはかなりの収穫だと感じているそう。ペーパーレス化が進んでいる世の中で、丁寧なコミュニケーションが改めて見直されつつあります。インキや紙や印刷を深く知ることは、今後、より重要視されてくるのではないでしょうか。

 
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