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Spain Color ─ スペイン・デザインの新たなる潮流
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デザインを越えたい ─ マルティ・ギセ インタビュー




デザインを越えたい ─ マルティ・ギセ
デザインを越えたい ─ マルティ・ギセ

インタビュー(1)

JDN:来日は何度目ですか。トリコの個展では、ご自身で日本語のメッセージを書いた椅子も拝見しました。その意図と、個展や日本についての感想を。
Martí Guixé(以降MG):5度目です。2002年にトリコと「Speaking Tシャツ」でコラボを始めた時、翌年スペインのカンペールというシューズ・ショップのデザイン・ディレクションで2度、南アフリカのヴェリー・ラスター社のブランド・アドバイザーとして、2004年には東京デザイナーズウィークのコンテナ展に参加しました。
コンテナ展ではダイヤをより身近なものに感じてもらうため、“POLY SOCIAL”というロゴやダイヤをプリントしたバッジを配りました。プリントしたダイヤなら高価じゃないでしょう?
今回の個展に関しては、自分で会場に絵や文字を描きました。家具だけでなく、さまざまなプロダクトも展示し、自分にとってはちょっと変わった趣向の展示でした。椅子に書いたメッセージはデザイナーに向けて発信しています。このパフォーマンスは2004年にミラノで始めたプロジェクト「10の椅子」展の一環なのですが、その時の英文メッセージ入り椅子は後に美術館が買い取りました。
こうした経緯も含め、日本は大好きです。特に今自分が滞在している汐留のホテルの周りは洗練されていますね。

コンバイン・ソファ

今年の新作。トリコ・インターナショナル社から出された「コンバイン・ソファ」は人とモノの間のインタラクティブ性に着目した作品。15個のクッションを使う人が自分の好みでセッティングすることにより完成する。
ステートメント・チェア
「ステートメント・チェア」

Speaking Tシャツ
「Speaking Tシャツ」。展示の中には個人蔵でギセ直筆会話入りのものも。

ペーパー・バッグ
カンペール社のためのペーパー・バッグ

ノヴェルティ・バッジ
ヴェリー・ラスター社のためのノヴェルティ・バッジ
JDN:プロダクト・デザインの他に、クリエイティブ・ディレクションの仕事も多くされていますが、どちらを重視していますか?
MG:モノをデザインするということは、自分の思考の表現です。商品をデザインしてほしいと依頼してくる企業、デザインを統括してほしいと依頼してくる企業がいるので、場合によります。デザイン・ディレクションの例は、経済効果が高いですし(笑)。例えばスペインでいうと、衣料ブランドのデスイグアル社、家庭用品ブランドのB-サイン社、そして過去にはシューズ・ブランドのカンペール社などですね。個人的にはモノのデザインが好きですが、いろいろな意味で難しい。例えばイタリアのマジス社から出されている「フットボール・テープ」は大量生産・大量流通に乗ってほしいと思いますが、実際にはコンビニやスーパーではなく、デザイン・ショップでしか入手できません。

ゲスト・テープ

今回展示会場の柱には「ゲスト・テープ」が貼られていた。ぎっしりと書かれたサインの多さがギセの人気ぶりを証明している。
フットボール・テープ
「フットボール・テープ」

ガム・テープのデザイン
「ドゥ・フレーム・テープ」、「プラント・エミュレーター・テープ」など、ガム・テープのデザインはギセを一躍有名にした。
JDN:大量生産・大量消費に興味があるんですね。
MG:そうです。それで10年前に食品のデザインを始めました。日用品に近い、大量に消費されるモノに興味があったのです。

計量服用袋のプロトタイプ

計量服用袋のプロトタイプ。どの辺を開けるかによって1錠から4錠の薬が出てくる。「こういうしくみになっているんだ」と図を描いて説明するギセの目は輝く。決して「知性」という言葉を発しないギセは、実は知性そのものでデザインを実現し、時空を超えてユーザーと直接会話する。

スケッチ

ギセが描いたスケッチ
噛む順番つきビスケット
噛む順番つきビスケット。デザイナーが最終消費者と対話するデザインとなっている。

自立するポップ・キャンディー
自立するポップ・キャンディー。誰もが一度は困った経験を解決してくれた。一時期、ギセはチュッパ・チャップス社のために帽子やTシャツなど関連商品のデザインを手がけていたこともある。
JDN:今までのデザイン活動のなかで、気に入った展示や作品はありますか?
MG:展示でいうとMoMAでの“HiBYE”。プロダクトでは……うーん、難しい。逆にどれにしたらいいでしょう?

JDN:例えば、今回の個展では人体がモチーフとして登場していますが、プロダクトより人間そのものに興味があるように思えます。
MG:そうかもしれません。モノそのものより、人とモノとの間にあるインタラクティブ性にとても興味があります。モノは形を持っているだけではなく、人との間に関連性やコミュニケーションがあって初めて成り立ちますから。

展示

これまでデザインしたプロダクトが人体を模ったラグを中心に展示されている。
次ページに続く
ギセが直筆で描いたイラスト

ギセが直筆で描いたイラスト
今回の個展のためにギセが直筆で描いたイラスト


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