2000年9月に始められたY字路シリーズは、2001年10月から翌年1月にかけて原美術館で開催された展覧会「暗夜光路」として結実する。
「暗夜光路」展で発表されたY字路シリーズは、基本的には夜の街路で、横尾自身がフラッシュを焚いて撮った写真に基づいている。そのため、中心になる正面の街角と左右の街路の近景はフラッシュを浴びて比較的明るく、そして2本の分かれ道の先は暗い。最初横尾は、写真の情景をできるだけ匿名的なスタイルで忠実に写し取ることを試みたという。そのため、フラッシュ撮影に特有の光の効果がそのまま写し取られ、夜景を描いた絵画として類のない表現が生まれた。
シリーズを重ねるにつれ、横尾は、実景の忠実な再現から離れ、中央と左右で別々の街路を撮った写真を巧みに合成して、一つの存在しない風景を構成するようになった。そして、Y字路の夜景というモティーフはそのままに、さまざまなテーマが盛り込まれるようにもなっていった。
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≪DNF:暗夜光路 旅の夜≫2001
182x260cm, 油彩 / カンヴァス 作家蔵
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