
≪天の岩戸≫1985
259x388cm, 油彩、鏡 / カンヴァス 広島市現代美術館蔵

「第13回パリ・ビエンナーレ」展(1985年)に出品された日本神話を題材にした作品群のひとつ。
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横尾はこれまで愛やエロスを作品の中で様々に表現している。
1960年代後半に制作された≪性風景≫などの作品では、閉ざされた場での性交が開かれた風景の中に晒されている。版画によって写真に施された鮮やかな色面とぼかしが、その異様さを強調する。
1970年代になると、1960年代の作品に滲んでいた陰湿さを振り払うかのように、からりとした光に包まれた風景が立ち現れる。
1980年代以降、自身の肉体をもって描く歓びを味わうようになってからというもの、作家は絵画の歴史を引用し、それを様々なスタイルで表現しながら、自らの物語を紡ぎ出すようになる。
近作においては、性愛の場面や裸体、性器のみならず、自伝的要素を含む、それこそ森羅万象が画面に盛り込まれている。個別的な物語として愛やエロスを表しながらも、イメージを自在に引用し、それを背景となる天地や宇宙を思わせる無限の空間に放り込むことによって、もっと大きなものへの愛が語られている。
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