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桐山登士樹が選ぶ 注目デザイン&デザイナー

 
 
第30回 菰田和世
  Hotel Belvedere
客室インテリア
Galligani Hotels/Montecatini Terme

photo:David Zanardi

●イタリア、トスカーナ地方のモンテカティーニ テルメ市で四件のホテルを経営するオーナーが最も愛着の強いホテル ベルベデーレ。その客室インテリア改装にあたって要求されたテーマは「camera gioioso(joyful な客室)」。ただし、常連客の年齢層は高いのでコンフォートには十分気を配って欲しい、との条件付きで。
提案した二案は両方とも採用になり、2000年末にサンプルルームが完成。年内に数十室の改装を終える予定でいる。
スタイルの異なる二案に共通するのは、ホテルインテリアにありがちな余分な装飾を排除し、機能を持つプラスアルファのエレメントを装飾の代わりにインテリアに組み込み、「意味のある遊び」の空間の実現を試みている点にある。


 
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Bタイプ、デイゾ−ン
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Bタイプ、ベッドルーム
 
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バスル−ム(Aタイプ、Bタイプ共通)
  Bタイプ
●Aタイプが落ち着き、コンフォルトをテーマにしているのに対し、Bタイプはアクティブな滞在をテーマにしてる。やや大きめの客室のために計画されたこのBタイプは小さい空間の中に、デイゾーンとナイトゾーンを分けるための二つのシーンで構成されている。
ナイトゾーンはオリジナルの(各部屋異なる)花の写真をあしらったラミネート板をヘッドボード使用し、ナイトゾーンに重要性を与えると同時にベッドの存在感を軽減している。またナイトゾーン側の壁面はヘッドボードと同系色を配している。
一方デイゾ−ン側は白を基調にしシンプルに押さえている。
バスル−ムとベッドルームの間の壁に埋め込まれたシリンダ−状のテレビ什器は回転式で寝室側からもバスルーム側からも見る事ができる。

またバスルームは、採光を増すために上部に丸窓を設け、洗面コーナー周りはコーリアン過熱成型のオリジナルの洗面器、丸窓と同じ大きさの丸鏡、ミラーのシェルフ等が配されている。
 

 
 
 
  Aタイプ
●第一印象がコンサーバティブなAタイプは、3m30cmという天井の高さが、逆に部屋を狭く見せぬよう水平に三層に分割し、各々に機能を持たせている。

最下部の腰壁は汚れやすい部分のプロテクトだけでなく、下部に重量感を持たせる事により空間を鎮静し落ち着きを与えている。全体は壁の白と腰壁のメープル色の二色で統一し、二色の水平切り替えは壁部分だけでなくワードローブの仕上げやカーテンの色も同一ラインで切り替えてある。
中間部の棚はところどころに固定された写真の額縁がブックエンドの役割も果たし、ペーパーバック程度の本等を収納する。
最上部は壁と同仕上げのプラスターで作られた照明のための殻で、四隅に蛍光灯の間接照明が備えられている。

長期滞在客のためにコンフォルトを考慮し、ベッドでよりソファに近い座り心地が得られるようヘッドボードの両脇に手前に引き降ろせるアームを組み込んだ。
腰壁に取り付けられた二段の浅いシェルフの他にベッドの上での朝食や書き物などが便利なよう引き寄せ可能なキャスター付きテーブルを採用した。

また異質でインテリアの空間を壊しがちなスーツケースを、ワンタッチでワードローブの中に隠せるよう跳ね上げ式のスーツケースホルダーを実現した。
 

  3-4.jpg
Aタイプ
3-6.jpg
Aタイプ
ヘッドボード両脇のアームを引き降ろしたところ
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Aタイプ
スーツケースホルダー
 
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